巻頭言
第46回日本整形外科学会総会の開催に当つて
河邨 文一郎
1,2
1日本整形外科学会
2札幌医科大学
pp.7-8
発行日 1973年1月25日
Published Date 1973/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904785
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このたび,第46回日本整形外科学会々長に選挙され,責任の重大さをひしひしと感じている.田代義徳先生以来の輝かしい伝統を新らしい時代の息吹きに順応させ,活かしてゆくことは,やり甲斐のあることではあるが,まことに容易ならぬ仕事である.
最近の大学紛争は大多数の医学会にも波及し,なかには学術総会までが流会になる学会すら生ずる有様である.幸いにしてわが整形外科学会は,歴代会長らの涙ぐましい御努力と会員諸賢の良識とによつてその様な事態は避けられてきたが,学会の体質の改善は急務と云わざるをえない.私自身,ここ数年間,学会の理事として,あの変革の嵐におしもまれつづけた.また昨年度は高瀬武平会長のもとで副会長として補佐役をつとめ微力を傾けたが,一言にして云うならば,私たちはこの紛争の教訓を学会の改革に活かしてゆかねばならない,ということである.
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