論述
膝関節周辺骨折の治療—特に手術的療法を中心に
脇田 吉樹
1
Yoshiki WAKITA
1
1九州労災病院整形外科
pp.519-527
発行日 1972年7月25日
Published Date 1972/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904707
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はじめに
膝関節を構成する大腿骨下端部,膝蓋骨,脛骨上端部などの骨折は交通外傷に起因するいわゆる"bumper fracture" "dashboad fracture"の増加に伴い,最近増加の傾向にある.
膝関節周辺の骨折は
1)膝関節の要求する高度の可動性と支持性という2つの異質の機能の回復を得らねばならない.
2)側副靱帯,十字靱帯,半月板などの軟部組織の損傷を合併している場合が多い.
などの理由より,治療上,膝関節に重大な機能障害を残すことがまれではない.当院にて入院加療を行なつた膝関節周辺骨折の症例を統計的に観察し,本骨折の治療法,特に手術的療法を中心に記載する.
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