臨床経験
新しいthermovisionの整形外科的疾患への応用
岡本 連三
1
,
鈴木 勝己
1
,
高橋 定雄
1
Renzo OKAMOTO
1
1関東労災病院整形外科
pp.960-965
発行日 1971年11月25日
Published Date 1971/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904617
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はじめに
古来,熱は炎症の四徴(rubor,calor,tumor,dolor)の一つであり,局所循環および組織代謝の指標として認められて来た.医学と体温測定の間には長い歴史があり深い関係がある.体温測定には一般に水銀温度計が用いられ,関節内の関節周囲温測定にはthermocoupleが用いられた(1949年Horuvath & Hollander1)).皮膚温測定にはサーミスター皮膚温度計が用いられて来たが,近年皮膚表面の温度分布を写真または影像で表現するthermographyが開発され臨床に応用されるようになつた.
thermographyはわが国には,1964年渥美ら2)により紹介された.われわれはそのような装置の一つで,最近新しく開発されたAGA thermovisionを使用する機会を得たので,整形外科的疾患への応用を試みた.
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