シンポジウム 四肢末梢血管障害
四肢末梢血管障害の外科的治療
富重 守
1
Mamoru TOMISHIGE
1
1九州大学医学部整形外科学教室
pp.579-586
発行日 1971年7月25日
Published Date 1971/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904568
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はじめに
四肢末梢血管障害の治療については,本邦でも多数の先達による多くの業績と著書があり,今更述べるほどのものでもないと考えられる.血管外科の歴史は古いが,その成績は芳しいものてはなく,事実上目ざましい進展を遂げたのはここ10数年であると言つても過言ではない.しかもそのほとんどは外科医によつて再建修復の努力がなされてきたのが現状で,この点四肢外傷あるいは四肢の外科を取扱う整形外科医が血管外科への積極的取組みが足らなかったことは否めない事実で,今後は四肢の血管外科に対して,外科医とは異なつた観点より新たな努力が払わるべきだと考える.このような意味で従来,四肢血管障害にとられてきた外科的処置の基本と考え方を知ることは,ある程度意義あるものと考える.
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