骨腫瘍カラーシリーズ
31.Lymphosarcoma/32.Hodgkin's disease
骨腫瘍委員会
pp.1-4
発行日 1971年1月25日
Published Date 1971/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904494
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例39:29歳,男.受診11ヵ月前より右大腿上部の疼痛をきたしたが,そのまま放置していた.その後,上腹部の腫瘤に気づき,某病院を受診,腎腫瘍の診断のもとに右腎摘出術を受けた.術後後腹膜に発生し,腎への浸潤を生じたリンパ肉腫と判明した.10日前より再び右大腿部の疼痛を生じ当院外来を受診した.受診時レ線像にて右大腿骨の異常陰影が見出され,その後のbiopsyにてリンパ肉腫の骨転移と診断された.
骨転移部位の放射線治療にて一時疼痛は軽快,骨レ線像の改善も認められたが,リンパ節の腫大などを生じ,全身的化学療法を施行した.症状の軽快をみ,一時退院したが,右大腿骨骨幹部の病的骨折を生じ,再び入院.Küntscher釘による髄内固定術施行,全身的な化学療法などを行なったが,受診後2年4カ月で,全身衰弱,呼吸不全のため死亡した(国立がんセンター).
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.