臨床経験
慢性関節リウマチの前腕機能障害に対する手術的療法
菅野 卓郎
1
,
阿久津 寿一
1
Takuro SUGANO
1
,
Hisakazu AKUTSU
1
1川崎市立病院整形外科
pp.889-894
発行日 1970年11月25日
Published Date 1970/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904479
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慢性関節リウマチは,手関節,肘関節にもつとも好発する.これら病変に起因する機能障害として前腕の回旋障害をみることははなはだ多い.これら患者ではほとんど常に前腕運動に際し,尺骨遠位端部疼痛ないし橈骨小頭部疼痛を伴い,時には尺骨遠位端の背側脱臼や伸筋腱断裂などをきたすことも稀ではない.
そこでこれら機能障害を改善し,疼痛を除去し,局所病変の鎮静化によつて,起こりうる合併症を予防することが必要である.しかし薬物療法ないし理学的療法には一定の限界があり,とくに骨,軟骨病変に至つた陳旧例ではこれらによる期待は少ない.
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