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第11回国際病院大会に出席して
中島 克三
1
1関東中央病院
pp.61-64
発行日 1960年1月1日
Published Date 1960/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201607
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昨年の6月に第11回国際病院大会がエジンバラで開かれた際,私は日本病院協会を代表して出席した。エジンバラはスコットランドの首府として政治や文化の中心地であり,ヨーロッパ屈指の美しい街として知られている。緯度からいえば,かなり北にあるが,1年を通じて5,6月の気候がもつともよく,大会が開かれた当時は天気もうららかで公園にはきれいな花がいつせいに咲き乱れ,街を行きかう人々も長い憂うつな冬かち解放されて,いかにものどかな春の風景であつた。大会は6月1日からはじまり,第1日目は午前中に会場の玄関で参加者の登録を受付け,午後開会式が行われた。今年のテーマは「病院における能率増進法」で,病院管理上ゆるがせない重要な問題なので,世界各地の40余りの国から数百人の代表が出席して非常に盛会であつた。午後2時に全員が出席し,国際病院連盟の会頭であり,今大会の議長でもあるイタリアのコロンボ博士が開会の辞を述べ,ついでエジンバラ市長ジルバート卿の歓迎の挨拶があつて式が終つた。翌日から本格的に会議がはじめられたが,会議の進め方は毎日午前中に大会演説があつて,その日のテーマについて総論的に述べ,午後は分科会に移り,問題ごとにそれぞれグループをつくつて一室に集まり討議する形式で行われた。
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