臨床経験
頸椎前面の異常骨棘形成による嚥下障害の3症例
土屋 恒篤
1
Tsuneatsu TSUCHIYA
1
1横浜市立大学医学部整形外科教室
pp.1245-1248
発行日 1967年12月25日
Published Date 1967/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904341
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脊椎の骨棘形成は,椎間板変性にともなつて発生する軟骨の退行変性の結果であることは一般に認められている.このような変性から起る頸腕痛および腰痛は整形外科医が日常経験するところであるが,頸椎の変性による咽喉頭の異常感や嚥下障害の症例に遭遇することは少ない.
さらに食道の外からの圧迫で嚥下障害を起すものは,食道周囲組織の腫瘍や外傷によることが多く,頸椎前面の骨棘によることは比較的稀なものと考えられている.
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