論述
先天股脱非観血的治療時の遺残性亜脱臼の予後
坂口 亮
1
,
立石 昭夫
1
,
黒川 高秀
1
,
小出 清一
1
Ryô SAKAGUCHI
1
1東京大学医学部整形外科学教室
pp.1180-1190
発行日 1967年12月25日
Published Date 1967/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904333
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はじめに
先天股脱非観血的治療法の成績,特に遺残性亜脱臼の予後については,当教室からすでに3年前,蓮江らが調査報告をした7).非観血的整復を受け5年以上(平均10.2年)を経過した300例509関節についてレ線計測を行なつた結果,21.2%に遺残性亜脱臼を認めた.また計測値を推計学的に処理し,治療終了時に将来の予後を知るレ線計測上の指標を出した.今回われわれは,飯野教授主管の「反復放射線曝射の影響」の全国調査の一環としてアンケート調査を行なつたのを機に,古い症例の来診を求め,さらに調査を進めることができた.前回の調査結果と重複するところは省略して,特に今回得られた問題について考えてみたい.
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