論述
四肢悪性腫瘍に対する制癌剤動脈内持続注入後の腫瘍細胞変化の光顕ならびに電顕的追跡
増田 元彦
1
,
福間 久俊
1
,
石川 春律
1
,
大江 浩
1
,
入部 兼一郎
1
,
篠原 典夫
1
Motohiko Masuda
1
1九大医学部整形外科学教室
pp.365-369
発行日 1967年4月25日
Published Date 1967/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904217
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四肢に発生した悪性腫瘍に対し,罹患肢の切断や関節離断術などの根治的手術を行なう前に,腫瘍を栄養する主幹動脈内に制癌剤の持続注入を施行し,転移防止,ひいては治癒率の向上を企図してきたが,その症例数は昭和38年以来昭和41年10月迄に28例に達している.これらの症例につき,制癌剤の効果判定,更には制癌剤に対する腫瘍細胞の感受性の評価判定の方法として、注入前後の組織像の変化を比較対照し,光学顕微鏡的観察を行なつてきたが,今回そのうちの4症例につき電子顕微鏡学的観察を併せ行なつたので報告する.
制癌剤としてはエンドキサン,メトトレキセート,クロモマイシンA3及びSなどで,これらの薬剤を単独または併用し,10日ないし2週間の使用期間を目標として使用した.
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