境界領域
滑液膜性腫瘍の組織構造
三友 善夫
1
1東京医科歯科大学(病理)
pp.65-72
発行日 1967年1月25日
Published Date 1967/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904180
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緒言
関節滑液膜,腱鞘,粘液嚢などの滑液膜性組織由来の悪性腫瘍の発生頻度は決して多いものではなく,むしろ稀で,わが国では四ツ柳(1942)の報告例が最初とされ,以来僅かに50例余りを数えるにすぎないようである.欧米においても比較的少なく,Simon(1865)が関節滑液膜の原発性肉腫として報告してから,Synovial endothelioma,Synovial sarcoendothelioma,Malignant mesothelioma,Sarcoendothelioma,Malignant synovioma,Synovial sarcomaなどの種々の名称のもとに報告されて来た.現在では他の間葉系腫瘍と相俟つて,Synovial sarcomaの名称がもつとも多く用いられている.
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