論述
先天性中足骨内反(Congenital Metatarsus Varus)について
土屋 弘吉
1
,
亀下 喜久男
1
,
森岡 健
1
Kokichi TSUCHIYA
1
1横浜市立大学医学部整形外科学教室
pp.554-565
発行日 1968年7月25日
Published Date 1968/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903942
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1909年Cramerは,前足部の内転と内反を主な変形とする先天性足変形に対し,metatarsus adductusとmetatarsus varusなる語を初めて使用した.彼は,その主な変形が中足骨の単なる内転によるものをmetatarsus adductusと呼び,これに対し,中足骨の内反により前足部の内転変形が起つていると考えられるものをmetatarsus varusと呼んだ.
1929年Kauffmannは,中足骨の内反変形は乳幼児期には見られず,これは,起立歩行により二次的に発展するものであると結論した.そして,metatarsus adductusとmetatarsus varusとは,同一疾患のうちの程度の異なるものであるとし,両者をまとめて,pes adductusと呼んだ1)7)8).
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