臨床経験
有鈎骨壊死を伴つたKienböck病の1例
三浦 幸雄
1
,
野崎 隆滋
1
Yukio MIURA
1
1東京医科大学整形外科学教室
pp.68-70
発行日 1968年1月25日
Published Date 1968/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903865
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月状骨壞死はKienböck病とも呼ばれ,いわゆる骨端炎性疾患のカテゴリーに属するものとされており,整形外科領域ではさほど稀な疾患ではない.しかし月状骨を除いた他の手根骨の無菌性壊死は,舟状骨骨折後に見られる外傷性骨壊死を除けば,非常に稀なものであり,文献的にも非常に少なく,有鈎骨壊死に関しては僅か,Kohler-Zimmer,Vogelらによつて2例が報告されているにすぎない.われわれは最近,左手の月状骨壊死に有鈎骨壊死を伴つた極めて稀な,1症例を経験したので本症例の概略を報告し,若干の考察を試みた.
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