Japanese
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シンポジウム 橈骨遠位端骨折の保存的治療のこつと限界
橈骨遠位端骨折の保存的治療法―高齢者ギプス固定の適応
Conservative Treatment for Distal Radial Fractures in Elderly Patient
佐久間 雅之
1
,
木野 義武
1
Masayuki Sakuma
1
,
Yositake Kino
1
1名古屋掖済会病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya Ekisaikai Hospital
キーワード:
distal radial fracture
,
橈骨遠位端骨折
,
conservative treatment
,
保存的療法
,
elderly patient
,
高齢者
Keyword:
distal radial fracture
,
橈骨遠位端骨折
,
conservative treatment
,
保存的療法
,
elderly patient
,
高齢者
pp.1041-1048
発行日 2002年9月25日
Published Date 2002/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903629
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要旨:高齢者に発生した橈骨遠位端骨折では良好な整復位が得られているようにみえてもギプス固定のみでは整復保持は難しいことが多い.転位は固定後数日で起こりやすく,1週以内のX線による再確認が必要でいったん再転位が発生すると徐々に進行し,骨癒合時には受傷時とほぼ同程度まで転位することもある.再転位の可能性の診断には整復後の断層撮影,CT撮影が有用である.保存療法の適応は断層像,CT像で背側骨皮質の支持性が保たれており,骨髄内の骨の圧潰が少ない症例にとどめておくのがよく,他の症例では整復位が得られていても骨移植を適宜併用した経皮ピンニングや創外固定を選択すべきである.
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