Japanese
English
臨床経験
転移性硬膜内腫瘍の3例―診断における髄液所見の有用性について
Intradural Metastatic Spinal Cord Tumor : A Report of 3 Cases
傳田 博司
1,3
,
伊藤 拓緯
1
,
守田 哲郎
1
,
平田 泰治
1
,
小林 宏人
1
,
今泉 聡
1
,
長谷川 和宏
2
Hiroshi Denda
1,3
1新潟県立がんセンター新潟病院整形外科
2新潟大学医学部整形外科
3現:立川総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Niigata Cancer Center Hospital
キーワード:
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
intradural metastasis
,
硬膜内転移
,
cerebrospinal fiuid
,
脳脊髄液
Keyword:
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
intradural metastasis
,
硬膜内転移
,
cerebrospinal fiuid
,
脳脊髄液
pp.749-752
発行日 2002年6月25日
Published Date 2002/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903575
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抄録:本邦における転移性硬膜内腫瘍の報告は少ない.当科においては過去11年間に手術を施行した転移性脊椎脊髄腫瘍136例中3例(硬膜内髄外腫瘍2例,髄内腫瘍1例)であり,2.2%の頻度であった.症例はそれぞれ,肺癌.乳癌,食道癌の既往があり,病理組織診断にて転移性腫瘍と診断された.転移性硬膜内腫瘍は転移性脳腫瘍からの播種を主な転移経路と報告される一方で,今回の症例で脳CTを行った2例とも頭蓋内転移は認められず,転移性脳腫瘍からの播種は否定的に思われた.術前の髄液所見において,髄内腫瘍例では髄液中細胞数は正常範囲内であったが.髄外腫瘍の2例は細胞数が高く,転移性脊椎脊髄腫瘍において髄液中細胞数が高い場合は,硬膜内髄外腫瘍を疑う必要があると考えられた.
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