Japanese
English
症例報告
肋骨肋軟骨釘移植術を行った上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の1例
Costochondral Peg Grafts Osteochondritis Dissecans of the Capitulum Humeri
三尾 太
1,2
,
佐藤 和毅
1
,
山下 裕
1
,
稲見 州治
1
,
神野 巳奈子
1
,
神蔵 宏臣
1
,
山中 芳
1
,
細谷 俊彦
3
Futoshi Mio
1,2
1静岡赤十字病院整形外科
2現:慶應義塾大学伊勢慶應病院整形外科
3総合太田病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shizuoka Red Cross Hospital
キーワード:
costochondral graft
,
肋骨肋軟骨移植
,
osteochondral peg graft
,
骨軟骨釘移植
,
osteochondritis dissecans of the capitulum humeri
,
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
Keyword:
costochondral graft
,
肋骨肋軟骨移植
,
osteochondral peg graft
,
骨軟骨釘移植
,
osteochondritis dissecans of the capitulum humeri
,
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
pp.313-316
発行日 2002年3月25日
Published Date 2002/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903505
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抄録:上腕骨小頭離断性骨軟骨炎・分離期の症例に対し,肋骨肋軟骨移行部をdonorとする骨軟骨釘移植術を行ったので報告する.症例は24歳,男性,自動車整備工である.右肘関節痛,可動域制限を主訴に来院した.外側の右肘関節裂隙に一致して圧痛があり,肘関節の屈伸に伴い激しい疼痛とclickを生じた.単純X線像では上腕骨小頭に分離した骨片を認め,MRI像ではT1強調画像で同部に低信号領域を認めた.以上より右上腕骨小頭離断性骨軟骨炎と診断し手術となった.病巣部にドリリングを行い,右第5肋骨肋軟骨移行部からの骨軟骨釘移植術を行った.術後可動域は大幅に改善し,肋軟骨片の癒合は良好である.肋骨肋軟骨釘移植術には硝子軟骨と軟骨下骨を一塊として移植できること,移植した時点で関節軟骨に欠損部が生じない利点がある.また骨釘移植に比べ,fragmentをより強固に固定することができる.一方,肋骨肋軟骨釘の採取に多少の技術を要することがある.
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