特集 野球肘診療の最前線
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する体外衝撃波治療
中里 伸也
1
1医療法人Nクリニック
キーワード:
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(osteochondritis dissecans of the humeral capitellum;肘OCD)
,
体外衝撃波治療(extracorporeal shock wave therapy;ESWT)
,
野球肘(baseball elbow)
Keyword:
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(osteochondritis dissecans of the humeral capitellum;肘OCD)
,
体外衝撃波治療(extracorporeal shock wave therapy;ESWT)
,
野球肘(baseball elbow)
pp.1004-1013
発行日 2025年10月19日
Published Date 2025/10/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002296
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上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(osteochondritis dissecans of the humeral capitellum;肘OCD)に対する体外衝撃波治療(extracorporeal shock wave therapy;ESWT)の適応は,X線画像(岩瀬)分類1)の透亮期と分離期前期,CT画像(西中)分類2)のstage 1とstage 2の骨端線閉鎖前であるが,分離期後期やstage 3および骨端線閉鎖後でも骨癒合が得られる可能性がある。自験例での臨床成績で修復率は60%であった。修復が得られるまでの期間は平均で5.3カ月,照射回数が平均7.5回であった。病巣が大きい症例や不安定性が強い症例のほうが期間や照射回数を要する傾向があった。照射を続けていくうちに不安定性のstageが変化してくる。いずれの症例も治療期間中に投球を中止することが大前提である。治療効果の向上には照射テクニックの向上や技術の工夫が重要である。

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