Japanese
English
症例報告
Essex-Lopresti脱臼骨折の1例
A Case Report of Essex-Lopresti Fracture Dislocation
高橋 伸典
1,2
,
浦田 士郎
1
,
渡部 健
1
,
鈴木 和広
1
,
田中 健司
1
Nobunori Takahashi
1,2
1安城更生病院整形外科
2現:国民健康保険坂下病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Anjo Kosei Hospital
キーワード:
Essex-Lopresti fracture dislocation
,
Essex-Lopresti脱臼骨折
,
silastic implant
,
シリコンインプラント
,
trauma
,
外傷
Keyword:
Essex-Lopresti fracture dislocation
,
Essex-Lopresti脱臼骨折
,
silastic implant
,
シリコンインプラント
,
trauma
,
外傷
pp.1209-1212
発行日 2001年10月25日
Published Date 2001/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903396
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抄録:症例は56歳の男性.1993(平成5)年8月16日,軽トラックと乗用車の交通事故にて受傷.レントゲンにて右橈骨頭骨折,遠位橈尺関節長軸背側脱臼を認め,緊急手術を行った.橈骨頭は粉砕が高度で整復内固定不能であったためやむを得ず摘出し,二期的に橈骨頭シリコンインプラント挿入を行った.遠位橈尺関節は仮固定抜去(術後4週)後1週間以内に長軸再脱臼を起こしたが,術後7年間にわたる経過観察の間脱臼の進行はほとんど認めなかった.また,健側と比べやや握力の低下を認めるものの,可動域はほぼ同等であり,疼痛もなく,日常生活動作に支障はない.本脱臼骨折はこれまでに本邦7例8肢,欧米11例11肢の報告をみるのみで非常に稀である.治療方針は橈骨頭切除例の成績が劣ることがいわれるのみである.今回治療上の検討課題として,固定期間,TFCC(三角線維軟骨複合体)修復の要否が挙げられた.
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