ついである記・61
チベットにおけるカシン・ベック病
山室 隆夫
1,2
1京都大学
2生産開発科学研究所
pp.1186-1188
発行日 2001年10月25日
Published Date 2001/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903391
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ヨーロッパでは,ある研究者が学位を申請したとき,学位の対象となる研究が国際的な環境下でなされたような場合には,論文の審査委員に外国人を選ぶことがある.今春,「国境なき医師団」に属する女医でフランソア・マチュー(Francoise Mathieu)という研究者がベルギーの自由大学に「チベットにおけるカシン・ベック病」というテーマで学位を申請したとき,私はその審査委員になることを要請された.「ついである記(36)」にも書いたことがあるように,私は彼女らがチベットで10年間かけてやってきたフィールド・ワークの素晴らしさについては十分承知していたので,審査委員を引き受けることにした.
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