Japanese
English
論述
高齢者の大腿骨頚部骨折に対するクリニカルパスの効果
Effect of Clinical Path for Femoral Neck Fracture in Elderly Patients
伊藤 圭吾
1
,
加藤 光朗
1
,
出口 正男
1
,
申 正樹
1
,
佐久間 陸友
1
,
金物 壽久
1
,
中村 恵子
2
Keigo Ito
1
1長野赤十字病院
2長野赤十字病院整形外科病棟
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagano Red Cross Hospital
キーワード:
clinical path
,
クリニカルパス
,
femoral neck fracture
,
大腿骨頚部骨折
,
elderly
,
高齢者
Keyword:
clinical path
,
クリニカルパス
,
femoral neck fracture
,
大腿骨頚部骨折
,
elderly
,
高齢者
pp.929-933
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903337
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:クリニカルパスの使用で医療行為のばらつき・経験のみの医療を抑え,迅速で確実な医療を行えるようになる.大腿骨頚部骨折は高齢者に多くみられ,活動レベルの低下による入院日数長期化が問題となっている.そのため受傷前の活動性になるべく早期に復帰させることを目標にクリニカルパスを導入し,その効果を検討した.65歳以上の大腿骨頚部骨折患者105例を対象とした.クリニカルパス導入前後の術式別および歩行能力別の平均在院日数の変化および退院時の歩行能力低下の推移を比較検討した.入院日数の短縮は達成することができたが,歩行能力のもともと低い患者の歩行能力の維持としては不十分であった.実際この群には,クリニカルパスは最初に入院期間の設定を呈示し,早期退院について家族に納得させる手段として用いられていることが多かった.入院期間の短縮という意義からだと効果はあがるが歩行能力の維持については問題があった.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.