座談会
第一線の医療現場からみた明日の整形外科
大井 利夫
1
,
那須 耀夫
2
,
稲波 弘彦
3
,
菊地 臣一
4
1上都賀総合病院
2那須整形外科医院
3岩井整形外科内科病院
4福島県立医科大学整形外科
pp.617-628
発行日 2001年5月25日
Published Date 2001/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903280
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菊地(司会) 本日は,整形外科医療の第一線の現場で実際に働いている方々が,これまでの10年で何を感じて,これからの10年,21世紀の10年に向かってどう道を拓かなければならないか,これからも整形外科が繁栄を続けるためには何を変えていかなければならないか,というグラッドストーン(Gladstone)ばりの論法で,過去との対比をしながらお話していただきたいと思います.
まず初めに,整形外科のアイデンティティーとも関連して保険診療の支払基金で問題になるのは,整形外科医の専門性が眼科などと比べたらきわめて低いのではないかという点です.例えば,理学療法につけたお金の4割が内科や他の科の先生に流れていって,整形外科用に当てたお金が必ずしも整形外科に廻っていないのは,整形外科自身に問題があるのではないかという指摘が結構あります.そんな観点から,整形外科の専門家としての今までの実績,評価,次に現在の問題点,そして最後に今後10年というふうに纏めてみたいと思います.
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