Japanese
English
臨床経験
Klippel-Feil症候群に伴う頭蓋底陥入に対し後方除圧・整復固定術を施行した1症例
Surgical Management of Basilar Impression with Klippel-Feil Syndrome ; A Case Report
金 明博
1
,
納田 真也
1
,
山田 将雄
1
,
小坂 理也
1
,
阿部 宗昭
1
Akihiro Kin
1
1大阪医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Medical College
キーワード:
Klippel-Feil syndrome
,
クリッペル・ファイル症候群
,
occipitocervical fusion
,
後頭骨頚椎間固定術
,
cervical instrumentation
,
頚椎インストゥルメンテーション
Keyword:
Klippel-Feil syndrome
,
クリッペル・ファイル症候群
,
occipitocervical fusion
,
後頭骨頚椎間固定術
,
cervical instrumentation
,
頚椎インストゥルメンテーション
pp.1289-1293
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903120
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抄録:Klippel-Feil症候群に伴う頭蓋底陥入に対し、後方除圧とinstrumentによる整復固定術を行い良好な結果を得たので報告する.症例は14歳,男子.外傷などの誘因なく頚部から両肩にかけての疼痛と上肢の筋力低下にて発症した.来院時には上肢の挙上困難とふらつき歩行を呈していた.単純X線では頚椎の癒合椎と高度の頭蓋底陥入を,MRIでは大後頭孔内に陥入した歯突起と環軸椎亜脱臼に伴う環椎後弓による脊髄圧迫像を認めた.Halo-vestを装着し整復を試みたが困難であった.手術は後頭下減圧・環椎後弓切除および後頭骨頚椎間整復固定術(C0-C3)を施行した.術中,instrument(CCD-Cervical)のrodを利用した整復操作を加え,wake-up testにて新たな麻痺が生じていないことを確認した後,骨移植し手術を終了した.術後13カ月の現在,疼痛は消失し上肢の挙上,ランニングとも可能となっている,本法は術前に整復不可能な頭蓋頚椎移行部病変に対し有効な一手術方法と考える.
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