Japanese
English
論述
脊髄硬膜内くも膜嚢腫のMRI像の検討
The Role of MRI in the Evaluation of Spinal Intradural Arachnoid Cyst
赤松 利信
1
,
永瀬 譲史
1
,
板橋 孝
1
,
国府田 正雄
1
,
高森 尉之
1
Toshinobu Akamatsu
1
1国立千葉病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Chiba Hospital
キーワード:
arachnoid cyst
,
くも膜嚢腫
,
MRI
Keyword:
arachnoid cyst
,
くも膜嚢腫
,
MRI
pp.729-735
発行日 2000年6月25日
Published Date 2000/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903010
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抄録:当院における脊髄硬膜内くも膜嚢腫の3手術例および6未手術例の計9例について,MRI所見を中心に検討した.9例中1例で,矢状断T1強調像で脊髄圧迫がみられ,同T2強調像でこの圧迫に対応する嚢腫部分が高輝度に描出された.他の8例では脊髄の形態変化は認められないものの,背側のくも膜下腔の拡大がみられ,T2強調像で同部に不整な低信号域を認めた.本疾患では,交通孔の大きさが,脊髄の圧迫変形の有無と嚢腫内の脳脊髄液の動きに深く関与しており,これがMRI T2強調像の所見の違いとなって現れると考えられるが,アーチファクトとの鑑別が常に問題となる.そのために,MRI撮像の際に,シネ撮像,心拍同期を追加する,エンコード方向を変えるといった工夫が必要である.
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