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シンポジウム 骨組織に対する力学的負荷とその制御―日常臨床に生かす視点から
マイクロCTを用いた骨梁微細構造の評価および力学的特性との相関
Microstructural Analysis of Trabecular Bone and Its Relation to Mechanical Properties
内山 徹
1
,
谷澤 龍彦
1
,
村松 日和
2
,
遠藤 直人
1
,
原 利昭
3
,
高橋 栄明
1
Toru Uchiyama
1
1新潟大学医学部整形外科
2新潟大学自然科学研究科
3新潟大学工学部機械システム工学科
1Department of Orthopedic Surgery, Niigata University School of Medicine
キーワード:
trabecular bone
,
海綿骨
,
3-D microstructure
,
3次元的微細構造
,
mechanical property
,
力学的特性
Keyword:
trabecular bone
,
海綿骨
,
3-D microstructure
,
3次元的微細構造
,
mechanical property
,
力学的特性
pp.969-974
発行日 1998年8月25日
Published Date 1998/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902502
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抄録:ヒト海綿骨の力学的特性と骨量および微細構造との関連を検討した.ヒト椎体海綿骨部を一辺8mmに機械加工した立方体20個を対象とした.骨量の指標としてDXAおよびpQCTにて骨密度を求めた.micro-CTにより対象の連続断面像を撮影して,3次元微細構造指標として骨形態計測値(骨梁数(Tb. N),骨梁間隔(Tb. Sp)),connectivity density,fractal dimensionを求めた.同時に準静的非破壊的圧縮試験を頭尾側,内外側,前後の3方向において行い,力学的特性として弾性率を求めた.頭尾側方向の弾性率は他の2方向のそれに比べ有意に高かった.3方向の弾性率は骨密度と,3次元的微細構造指標は頭尾側方向を除いた他の2方向の弾性率と有意の相関を示した.3次元的微細構造指標間は有意の高い相関があった.3方向の弾性率の比較および3次元再構築画像より対象とした海綿骨は異方性を持つことが示された.本検討で求めた微細構造指標は構造複雑性の定量化には適していたが,構造異方性の評価には不十分と考えられた.海綿骨の力学的特性は骨量および3次元的微細構造指標に依存するが,微細構造指標として構造異方性を加味した評価がさらに必要と思われた.
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