Japanese
English
臨床経験
腕立て伏せにより上腕三頭筋に生じたrhabdomyolysisの2例
Two Cases of Rhabdomyolysis in the Triceps Brachii due to Push Up Exercise
永沼 亨
1
,
小島 忠士
1
,
日下部 明
2
,
西平 竹志
3
,
佐藤 哲朗
4
,
国分 正一
4
Toru Naganuma
1
1東北労災病院整形外科
2米沢市立病院整形外科
3国立仙台病院整形外科
4東北大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Tohoku Rosai Hospital
キーワード:
rhabdomyolysis
,
横紋筋融解症
,
triceps
,
上腕三頭筋
,
exercise
,
運動
Keyword:
rhabdomyolysis
,
横紋筋融解症
,
triceps
,
上腕三頭筋
,
exercise
,
運動
pp.935-937
発行日 1998年7月25日
Published Date 1998/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902496
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:腕立て伏せにより上腕三頭筋にexertional rhabdomyolysisが生じた2例を報告する.症例は16歳男性と25歳男性で,いずれも腕立て伏せの後に,両上腕三頭筋の疼痛が出現した.腫脹,硬結,筋力低下,知覚障害はなかった.MR像で,両側上腕三頭筋の内側頭と外側頭の全域にT1強調像で等信号域,T2強調像で高信号域の変化がみられ,筋生検でrhabdomyolysisと診断された.しかし,長頭にはMR像の異常がなかった.腕立て伏せでは,上腕三頭筋の内側,外側頭にconcentricとeccentricの負荷が加わる.長頭は肩の肢位により筋起始と停止間の距離が変化し,内・外側頭に比して運動負荷が小さい.この運動負荷の違いがcompartmentと無関係に内側・外側頭にrhabdomyolysisが生じた理由と考えられる.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.