Japanese
English
臨床経験
軟部組織の骨化を主体としたmelorheostosisの1症例
A Case Report of Melorheostosis with Predominant Soft Tissue Ossification
吉富 啓之
1
,
田中 千晶
1
,
四方 實彦
1
Hiroyuki Yoshitomi
1
1京都市立病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto City Hospital
キーワード:
soft tissue ossification
,
軟部組織骨化
,
melorheostosis
,
メロレオストーシス
,
sclerotomes
,
スクレロトーム
Keyword:
soft tissue ossification
,
軟部組織骨化
,
melorheostosis
,
メロレオストーシス
,
sclerotomes
,
スクレロトーム
pp.783-786
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902469
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:melorheostosisは本邦で73例の報告がある比較的稀な骨疾患である.われわれは軟部組織の骨化を主体とするmelorheostosisの1症例を経験した.症例は65歳男性.主訴は左殿部,左膝窩,左足部の腫瘤と疼痛である.20年前に他院にて左殿部の骨化した腫瘤を切除している.疼痛は軽快したが次第に腫瘤が増大し3年前に再び疼痛が出現した.骨代謝関係の電解質,ホルモンは正常である.脚長差はない.レントゲン写真上,左坐骨後面,大腿骨後面,膝窩に軟部組織内の骨化と左踵骨,立方骨,第5趾中足骨,趾骨の骨硬化と肥厚を認めた.骨シンチでは病変部に一致して取り込みを認めた.殿部骨化巣と踵骨骨隆起,左第5中足骨と趾骨の切除を行い,疼痛は消失した.病理組織では正常の構造をもつ非常に硬化した骨が認められた.病変はsclerotomeで左S1,2神経支配に一致していると考えられた.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.