Japanese
English
臨床経験
関節穿刺と洗浄にて治癒せしめ得た小児化膿性肩関節炎が疑われた1治験例
A Case Suspected Septic Arthritis of the Shoulder in a Child Treated with Joint Aspiration and Washing
成重 崇
1
,
渋田 秀雄
1
,
岩野 孝彦
1
,
日置 繁
1
,
三好 光太
1
,
穴水 依人
1
,
菊池 恭子
1
,
池田 敏之
1
,
馬見塚 尚孝
1
,
田渕 健一
1
Takashi Narishige
1
1横浜労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yokohama Rosai Hospital
キーワード:
septic arthritis of the shoulder
,
化膿性肩関節炎
,
children
,
小児
,
treatment
,
治療
Keyword:
septic arthritis of the shoulder
,
化膿性肩関節炎
,
children
,
小児
,
treatment
,
治療
pp.671-674
発行日 1998年5月25日
Published Date 1998/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902447
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:関節穿刺による排膿および洗浄で良好な結果が得られた小児化膿性肩関節炎と思われる1例を経験したので報告する.症例は8歳の女児で発熱,左肩関節痛を主訴に当科を受診した.入院後の抗生剤投与と発症4,5日目の関節穿刺および洗浄により症状は軽快した.起炎菌は不明であった.発症後1.5年の単純X線像はほぼ正常で,疼痛なく可動域も左右差はなくなっていた.
本邦の報告例を検討したところ,発症4日以内に関節穿刺にて排膿が行われた例では機能障害や関節変形もなく治癒していた.したがって,基礎疾患がない発症早期の小児化膿性肩関節炎の症例は,起炎菌に関係なく,関節穿刺および抗生剤投与にて加療できるのではないかと思われた.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.