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English
特集 脊椎外科最近の進歩―OPLLを中心として―(第26回日本脊椎外科学会より)
圧迫性頚髄症に対する高分解能PET(Positron emission tomography)の臨床応用
Investigation with 18FDG and High Resolution PET for Cervical Compressive Myelopathy
内田 研造
1
,
馬場 久敏
1
,
前沢 靖久
1
,
井村 慎一
1
,
賀本 陽子
2
,
定藤 規弘
3
,
米倉 義晴
3
Kenzo Uchida
1
1福井医科大学整形外科
2京都大学医学部核医学教室
3福井医科大学高エネルギー医学研究センター
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukui Medical School
キーワード:
positron emission tomography
,
ポジトロン断層撮影法
,
spinal cord
,
脊髄
,
cervical compressive myelopathy
,
圧迫性頚髄症
Keyword:
positron emission tomography
,
ポジトロン断層撮影法
,
spinal cord
,
脊髄
,
cervical compressive myelopathy
,
圧迫性頚髄症
pp.543-548
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902426
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抄録:圧迫性頚髄症18例に対し,高分解能PET(18FDG-PET)を用いて,圧迫状態にある頚髄のグルコース代謝量を測定し,コントロールとの比較,臨床症状との関係,およびPETの有用性について検討した.今回求めた頚髄グルコース標準平均摂取量;average standadized uptake value(以下SUV)は,神経根症では正常と同じ値を示したのに対し,脊髄症では有意に減少し,その重篤度(JOAスコア)を反映していると考えられた.術後施行し得た8例においては,頚髄グルコース代謝量のほとんどの例で正常化が認められたが,重症度が高い症例は低値のままであった.圧迫性頚髄症の治療において,画像診断での脊髄形態と麻痺の重篤度,術後の予後の予測といった点においていまだ明らかではない点があるものの,18FDG-PETによるSUV値は頚髄症の重症度を現し,またそれにより頚髄症の予後評価も可能であると考えた.
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