ついである記・21
WienのOpernball―オペラ座舞踏会
山室 隆夫
1,2
1京都大学
2国際整形災害外科学会
pp.224-225
発行日 1998年2月25日
Published Date 1998/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902379
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ウィーンの冬は舞踏会のシーズンである.コンサート・ホールばかりでなくホテルなどにおいても種々の主催者による数々の舞踏会が催される.大晦日に行われる皇帝舞踏会やウィーン・フィルによるNew Year Concertも有名だが,何といっても最も華やかなのは毎年2月に国立歌劇場(Staatsoper)で催されるオペラ座舞踏会(Opernball)だ.この舞踏会には大統領夫妻をはじめとして各界の著名人が出席し,その年に社交界にデビューする20歳前後の若い男女が集団で登場してワルツを踊る.6,000人を収容する国立歌劇場が着飾った紳士・淑女で溢れんばかりになるという華やかな舞踏会だ.1994年2月10日の夜,私と家内はウィーン大学のコッツ教授に招かれて,このオペラ座舞踏会に出席する機会に恵まれた.1962年にこのオペラ座の天井棧敷に立って家内とともに初めてウィーンのオペラを観てから32年が経っていた.その間,ウィーンの街のたたずまいは変わらぬようでいて,やはりかなり変わってきたように思われる.
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