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特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より)
論文
加齢的要因による腰部脊柱管狭窄状態に対する固定術の意義に関する考察(後方法について)
Studies on the Relation of Post-decompressive Fusion to Pathophysiology of Lumbar Spinal Canal Stenosis
清水 敬親
1
,
森 隆之
1
,
塩島 和弘
1
,
斯波 俊祐
1
,
堺堀 洋治
1
,
石井 秀幸
1
,
宇田川 英一
1
,
柘植 和郎
2
Takachika Shimizu
1
1群馬大学医学部整形外科学教室
2富岡厚生病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gunma University School of Medicine
キーワード:
腰部脊柱管狭窄
,
lumbar spinal canal stenosis
,
脊髄造影
,
myelography
,
髄液圧
,
CSF pressure
,
プロスタグランディンE1
,
PGE1
,
髄液ガス分析
,
CSF gas analysis
Keyword:
腰部脊柱管狭窄
,
lumbar spinal canal stenosis
,
脊髄造影
,
myelography
,
髄液圧
,
CSF pressure
,
プロスタグランディンE1
,
PGE1
,
髄液ガス分析
,
CSF gas analysis
pp.463-471
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900087
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抄録:加齢的要因による腰部脊柱管狭窄状態(LSCS)に対する観血的治療を企図するにあたって後方術式に議論を限定した場合,我々は“除圧”と“固定”という2つの異なった概念をもって対処せねばならない.そこで,(1)PGE1投与後歩行負荷試験,(2)画像診断の再評価,(3)術中髄液圧モニター,(4)髄液ガス分析,の4調査結果からまずLSCSの病態を再考し適正な除圧法を検討した上で,各々に見合う固定術の必要性につき考察した.その結果,病態改善には拍動性髄液流を狭窄部末梢まで行きわたらせることが必要と推察され,そのために必要な除圧範囲は変性すべり症と脊椎症では異なること,症例によってはdistractionも除圧の一要素となりえることが明らかとなった.固定術は各除圧手技によって得られた神経周囲環境維持のために必要と考えられ,脊椎症に比し変性すべり症の場合に固定術を要すことが多く,distractionも考慮すべきと考えられた.
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