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特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)
神経性間欠破行の病態解析―狭窄部硬膜外圧測定による圧迫動態の変化
Analysis of Neurogenic Intermittent Claudication : Dynamics of Dural Compression Duriiig Walking
高橋 啓介
1
,
島 巌
1
,
川北 哲
1
,
柳瀬 茂樹
1
,
村上 英樹
1
,
中田 理也
1
Keisuke Takahashi
1
1石川県立中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Ishikawa Prefectural Central Hospital
キーワード:
lumbar spinal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄症
,
intermittent clatldication
,
間欠跛行
,
epidural pressure
,
硬膜外圧
Keyword:
lumbar spinal stenosis
,
腰部脊柱管狭窄症
,
intermittent clatldication
,
間欠跛行
,
epidural pressure
,
硬膜外圧
pp.537-542
発行日 1997年4月25日
Published Date 1997/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902163
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抄録:間欠性跛行の病態解析を目的として,種々の条件下で歩行中あるいは自転車駆動中の狭窄部位の硬膜外圧の変化を測定した.30名の神経性間欠肢行を有する腰部脊柱管狭窄症および7名の正常例を対象とした.L4/5高位の硬膜外腔に圧トランスデューサーを挿入した状態で,圧を連続的に測定した.歩行中は硬膜外圧の間質的上昇が認められた.狭窄症例では圧の上昇は通常歩行で高く,前屈歩行では低かった.自転車エルゴメーター駆動では圧の上昇はほとんど認められなかった.歩行速度により間欠的圧上昇の頻度は変化し,歩幅により圧上昇の程度が変化した.正常例では圧の上昇は低く,通常歩行や前屈歩行でも差が認められなかった,硬膜外圧の上昇は臨床症状出現に関連していた.神経性間欠破行の発現に歩行中の馬尾,神経根の間欠的圧迫が重要な役割を有していると考えられた.
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