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特集 脊椎外傷の最近の進歩(上位頚椎を除く)(第24回日本脊椎外科学会より)
腰椎椎間板線維輪後方および後縦靱帯の支配神経の由来について
Innervation of the Posterior Portion of the Lumbar Intervertebral Discs in Rat
中村 伸一郎
1
,
高橋 和久
1
,
高橋 弦
1
,
森永 達夫
1
,
須関 馨
1
,
守屋 秀繁
1
Shin-ichiro Nakamura
1
1千葉大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Chiba University
キーワード:
intervertebral disc
,
椎間板
,
innervation
,
神経支配
,
sympathetic nerve
,
交感神経
Keyword:
intervertebral disc
,
椎間板
,
innervation
,
神経支配
,
sympathetic nerve
,
交感神経
pp.495-502
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901886
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抄録:椎間板性腰痛の伝達経路は十分に解明されていない.椎間板性腰痛の主病変部である椎間板後方の支配神経の由来を調べることを目的として,45匹のラットを用い交感神経幹を段階的に切除後,腰椎を一塊にアセチルコリンエステラーゼ染色して脊柱管内を後方より観察した.無処置のコントロール群および交感神経幹露出のみのシャム手術群では,椎間板線維輪後方および後縦靱帯に密な神経線維網を全ての椎間で認めた.これらの神経線維網は両側多椎間の交感神経幹切除によりほとんど消失したが,両側単椎間,および片側多椎間の交感神経幹切除では軽度の減少のみを認めた.この結果より,ラットでは腰椎椎間板線維輪後方および後縦靱帯は前方の交感神経幹を経由する神経線維により両側性,非分節性に支配されていると判断された.
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