Japanese
English
臨床経験
外傷性鎖骨両端脱臼の1例
A Case of Traumatic Bipolor Clavicular Dislocation
米沢 郁穂
1,2
,
沼本 秀樹
1
Ikuho Yonezawa
1,2
1石和町立峡東病院整形外科
2現:順天堂大学医学部整形外科
1Department of Orthepaedic Surgery, Kyouto Hospital
キーワード:
鎖骨両端脱臼
,
bipolor clavicular dislocation
,
胸鎖関節脱臼
,
sterno-clavicular dislocation
Keyword:
鎖骨両端脱臼
,
bipolor clavicular dislocation
,
胸鎖関節脱臼
,
sterno-clavicular dislocation
pp.761-763
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901664
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抄録:今回われわれは,肩鎖関節脱臼と胸鎖関節脱臼を同側に合併した鎖骨両端脱臼の1例を経験したので報告し,若干の文献的考察を加えた.症例は21歳,男性.3mの高さより転落し受傷した.grade IIIの肩鎖関節脱臼であること,患者の年齢が21歳と若く建設業という活動性を必要とする職業であることを考慮し肩鎖関節脱臼に対して鎖骨・烏口突起スクリュー固定術を行った.胸鎖関節は症状がないため放置した.鎖骨両端脱臼は1831年にPorralによって初めて報告され,それ以来われわれの調べ得た範囲においては海外15例,国内3例にすぎない.若年者で,スポーツへの復帰や高い活動性が求められる場合の治療法の選択が問題になる.1年11カ月を経過した現在,胸鎖関節の突出は認めるが,疼痛および可動域制限はなく経過良好である.
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