Japanese
English
論述
膝蓋大腿関節痛症候群の身体所見―正常女性・反復性膝蓋骨脱臼例との比較
Physical Findings of Patients with Patello-Femoral Pain Comparing with Those of Normal Females and patients with Recurrent Dislocation of the Patella
宗田 大
1
,
朝比奈 信太郎
1
,
山本 晴康
1
,
古屋 光太郎
1
Takeshi Muneta
1
1東京医科歯科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
膝蓋大腿関節痛症候群
,
patellofemoral pain syndrome
,
下肢のアライメント
,
alignment of lower extremity
,
Q角
,
Q-angle
,
全身関節弛緩性
,
general joint laxity
Keyword:
膝蓋大腿関節痛症候群
,
patellofemoral pain syndrome
,
下肢のアライメント
,
alignment of lower extremity
,
Q角
,
Q-angle
,
全身関節弛緩性
,
general joint laxity
pp.603-607
発行日 1995年5月25日
Published Date 1995/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901630
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抄録:若年女子に多くみられ,その原因,分類や治療法などに多くの問題をかかえている膝蓋大腿関節(P-F)痛症候群について、身体所見としての下肢のアライメント,全身関節弛緩性,Q角の測定を行い,その結果を正常若年女性,脱臼を繰り返す反復性脱臼症例(脱臼群)と比較検討した.Q角の測定では徒手的に最大内側あるいは最大外側に偏位させた内側Q角と外側Q角も測定した.P-F痛群では正常群に比して下肢アライメントに差はないものの,全身関節弛緩性を認め,外側Q角は小さく,P-F痛は関節弛緩が存在するにもかかわらず膝蓋骨の外側移動性を制限された状態として特徴づけられた.P-F痛群と脱臼群は,全身関節弛緩性を共通して認めるものの,下肢アライメント,Q角の測定では対照的な結果を認めた.本研究はP-F障害患者の身体的特徴をP-F痛と脱臼症例に分けて明らかにした.
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