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特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)
X線シネ撮影による正常下位腰椎椎間板の連続変形挙動に関する研究―前・後屈における変形とその位相差
Cineradiographic Study on the Continuous Deformation Behavior of the Normal Lumbar Intervertebral Disc during Flexion and Extension
金山 雅弘
1
,
鐙 邦芳
1
,
金田 清志
1
,
但野 茂
2
,
鵜飼 隆好
2
Masahiro Kanayama
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2北海道大学工学部機械工学第二学科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
生体力学
,
biomechanics
,
腰椎椎間板
,
lumbar intervertebral disc
,
変形挙動
,
deformation behavior
,
屈曲-伸展
,
flexion-extension
,
X線シネ撮影
,
cineradiography
Keyword:
生体力学
,
biomechanics
,
腰椎椎間板
,
lumbar intervertebral disc
,
変形挙動
,
deformation behavior
,
屈曲-伸展
,
flexion-extension
,
X線シネ撮影
,
cineradiography
pp.343-349
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901333
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抄録:〈目的〉前屈・後屈運動中の下位腰椎の動態を連続的に測定し,L3/4,L4/5,L5/S1椎間板の生体内変形挙動およびそれらの相互関係を明らかにする.〈対象と方法〉腰椎疾患の既往のない健常男性8人を対象に,立位における最大前屈・後屈運動中の下位腰椎のX線シネ撮影を行い,この画像をもとに各椎間板の変形挙動を解析した.〈結果〉前屈では,各椎間板は前屈開始からある時間差をおいて急激に変形し始め,前屈終了前にほぼ一定の変形状態となった,一方,後屈では,L5/S1を除いて,椎間板の変形はほとんど生じなかった.また,前屈において,下位腰椎の各椎間板間には,その変形挙動に明らかな位相差が存在した.すなわち,下位腰椎では,L3/4,L4/5,L5/S1と,上位から順に椎間板の変形が生じることが明らかとなった.これは,前屈における下位腰椎の椎間運動に位相差があることを示している.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.