Japanese
English
整形外科基礎
椎間関節切除後の腰椎安定性に関する生体力学的研究
Biomechanical Study of Lumbar Spinal Stability after Facetectomies
鐙 邦芳
1
,
金田 清志
1
,
Joanne S. Duranceau
2
,
Manohar M. Panjabi
2
Kuniyoshi Abumi
1
,
Kiyoshi Kaneda
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2Yale University School of Medicine, Biomechanics Laboratory
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
椎間関節切除
,
facetectomy
,
腰椎
,
lumbar spine
,
生体力学
,
biomechanics
Keyword:
椎間関節切除
,
facetectomy
,
腰椎
,
lumbar spine
,
生体力学
,
biomechanics
pp.1319-1326
発行日 1989年11月25日
Published Date 1989/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908229
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抄録:棘上・棘間靱帯切断そして片側・両側の内側および全椎間関節切除が腰椎安定性に与える影響を知るため,実験を行った.人死体腰椎FSU(functional spinal unit)を用い,6種類のモーメントを負荷し,生じた変位をstereophotogrammetry法により解析した.棘上・棘間靱帯切断のみでは,いずれの脊椎運動においても,有意のRoM増大は生じなかった.棘上・棘間靱帯切断に内側椎間関節切除を加えると,前屈におけるROMは増したが,他の脊椎運動ではROMの増大はなかった.片側全椎間関節切除により,前屈と切除関節の反対側への回旋におけるROMが増した.両側全椎間関節切除では,前屈と左右回旋におけるROMが増した.内側椎間関節切除は腰椎の安定性をそれほど損なわず,椎間固定術の併用は,術前の安定性などを考慮して,決定されるべきである.片側であっても,腰椎の安定性を著しく損なう全椎間関節切除には,原則として椎間固定術を併用すべきである.
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