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シンポジウム 椎間板注入療法の基礎
コラゲナーゼ注入椎間板の生体力学的変化—キモパパインと比較して
Biomechanical Analysis of Canine Intervertebral Discs After Collagenase Injection, Comparison with Chymopapain
小柳 貴裕
1
,
若野 紘一
1
,
平林 洌
1
Takahiro Koyanagi
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
コラゲナーゼ
,
callagenase
,
キモパパイン
,
chymopapain
,
生体力学
,
biomechanics
,
椎間板酵素注入療法
,
chemonucleolysis
Keyword:
コラゲナーゼ
,
callagenase
,
キモパパイン
,
chymopapain
,
生体力学
,
biomechanics
,
椎間板酵素注入療法
,
chemonucleolysis
pp.958-964
発行日 1987年8月25日
Published Date 1987/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907678
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抄録:Chymopapainによるchemonucleoysisは欧米では腰部椎間板ヘルニアに対する準保存的治療法として定着している.一方bacterial collagenaseがanaphylaxisのない点で注目され,新しいdiscolytic agentとして臨床応用が企てられている.今回,著者らはchymopapainとcollagenaseを雑種成犬44頭の椎間板に注入し,生体力学的に比較検討を行い,あわせてその効果発現機序につき考察を加えた.注入短期群では両酵素群ともX線上,椎間板高の狭小化を認め,圧縮負荷に対し,正常群に比し軟らかく反応した.また圧縮負荷に対する椎間板内圧上昇機能も正常群の約半分に低下した.Chymopapain注入群では長期間後に椎間板高,椎間板の圧縮負荷に対する反応は正常群に近く回復したのに対し,collagenase注入群では長期間後それらの回復が乏しかった.またcollagenase注入群には無効例が存在した.以上,今後検討すべき多少の問題はあるものの,chemonucleolysisに際し,collagenaseも用いてよい物質と考えた.
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