Japanese
English
臨床経験
肋骨に発生した脱分化型軟骨肉腫の1例
Dedifferentiated Chondrosarcoma of the 11th Rib; A Case Report
土肥 潤二
1
,
茶野 徳宏
1
,
石沢 命仁
1
,
松本 圭司
1
,
福田 眞輔
1
,
岡部 英俊
2
Junji Dohi
1
1滋賀医科大学整形外科学教室
2滋賀医科大学中検
1Department of Orthopaedic Surgery, Shiga University of Medical Science
キーワード:
脱分化型軟骨肉腫
,
dedifferentiated chondrosarcoma
,
肋骨
,
rib
,
Bromodeoxyuridine
,
BrdU
,
放射線治療
,
radiation
Keyword:
脱分化型軟骨肉腫
,
dedifferentiated chondrosarcoma
,
肋骨
,
rib
,
Bromodeoxyuridine
,
BrdU
,
放射線治療
,
radiation
pp.307-310
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901326
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抄録:脱分化型軟骨肉腫は1971年DahlinおよびBeaboutらが報告したもので,分化した軟骨肉腫に脱分化が起こり,軟骨肉腫の組織と接して未分化な線維肉腫や骨肉腫の組織が混在する腫瘍である.本邦では今まで11例の報告がある.最近我々は比較的稀な肋骨に発生した本症を経験したので若干の文献的考察を加えて報告した.症例は,80歳女性で,14年間の緩徐な経過の後,急速に増大する腫瘤と疼痛を訴えた.生検にて脱分化型軟骨肉腫と診断され当科に紹介された.治療として根治手術は事実上不可能であったが,quality of lifeを考慮しmarginal resection,放射線治療を施行した.組織学的には,gradelの軟骨肉腫組織にMFH様の組織が接していた.また臨床経過および組織所見から脱分化した部位での細胞増殖の活発な事を推測し,Bromodeoxyuridineモノクローナル抗体を用いたin vitro標識法によりこれを確認した.
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