Japanese
English
臨床経験
殿部に発生した悪性血管外皮腫の1例
Hemangiopericytoma of the Buttock: A Case Report
熊野 文雄
1
,
川端 力
1
,
浜西 千秋
1
,
田中 清介
1
Fumio Kumano
1
1近畿大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Kinki University School of Medicine
キーワード:
悪性血管外皮腫
,
malignant hemangiopericytoma
,
軟部腫瘍
,
soft tissue tumor
,
殿部
,
buttock
Keyword:
悪性血管外皮腫
,
malignant hemangiopericytoma
,
軟部腫瘍
,
soft tissue tumor
,
殿部
,
buttock
pp.79-81
発行日 1993年1月25日
Published Date 1993/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901030
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:今回我々は比較的稀と思われる殿部に発生した悪性血管外皮腫を経験したので報告した.
症例は,23歳,女性.左殿部の有痛性腫瘤のため入院した.画像診断にて左大殿筋内から1部は骨盤腔内にいたる腫瘍陰影を認めた.軟部悪性腫瘍の疑いのもとに手術を行い,術中迅速病理標本にて血管肉腫との診断を得,全摘出術を施行した.腫瘍組織のHE染色および鍍銀染色の所見より組織学的に悪性血管外皮腫と診断した.
悪性血管外皮腫の軟部悪性腫瘍における発生頻度は2.5%前後であり,比軟的稀な腫瘍である.また部位別発生頻度をみると,上肢下肢に多く発生し,本症例のように殿部に発生するものは我々が調べ得た限りでは報告されておらず,殿部発生例は比較的稀であると考えられた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.