Japanese
English
臨床経験
投球動作により後方転位をきたした鎖骨内側骨端離開の1例
Separation of the Medial Clavicular Epiphysis Caused by Pitching Motion: A Case Report
井上 邦夫
1
,
石黒 隆
1
,
小川 清久
2
,
野田 幸男
3
Kunio Inoue
1
1平塚市民病院整形外科
2慶応義塾大学医学部整形外科学教室
3慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Orthopedic Surgery, Hiratsuka Municipal Hospital
キーワード:
鎖骨
,
clavicle
,
骨端離開
,
epiphyseal separation
,
投球動作
,
pitching motion
,
筋電図
,
electromyogram
Keyword:
鎖骨
,
clavicle
,
骨端離開
,
epiphyseal separation
,
投球動作
,
pitching motion
,
筋電図
,
electromyogram
pp.75-78
発行日 1993年1月25日
Published Date 1993/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901029
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抄録:16歳男子が,バレーボール用のボールを投球した後,右前胸部に激痛を感じた。臨床所見と単純CT像から後方転位を伴う鎖骨内側骨端離開と診断し,全麻下に観血的整復を行い,骨縫合で骨片間を安定させた.握ることが出来ない大きな球を投げる場合,大きな肩甲帯の前方移動と肩関節の水平内転運動を得るため,大胸筋は強く長時間にわたり収縮する.肩甲帯の慣性運動とこの大胸筋の収縮が鎖骨内側端に後方に向かう力を発生させ,力学的に弱い骨端線に離開を生じさせた,と推測された.
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