Japanese
English
臨床経験
第3腰椎椎体から椎間板腔へ発生した骨軟骨腫
A Case Report of Osteochondroma Developed from L3 Body into L3/4 Disc Space
牛尾 一康
1
,
岩崎 廉平
1
,
清水 克時
1
,
小野 講三
1
,
山室 隆夫
1
,
綿谷 茂樹
2
Kazuyasu Ushio
1
1京都大学医学部整形外科学教室
2京都大学医学部付属病院中検病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicne, Kyoto University
キーワード:
骨軟骨腫
,
osteochondroma
,
腰椎
,
lumbar vertebrae
,
腰痛
,
low back pain
Keyword:
骨軟骨腫
,
osteochondroma
,
腰椎
,
lumbar vertebrae
,
腰痛
,
low back pain
pp.83-85
発行日 1993年1月25日
Published Date 1993/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901031
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抄録:骨軟骨腫は長管骨の骨幹端に好発し,脊椎発生は少ない.脊椎の中では,椎弓・棘突起からの発生が多く,椎体からの発生は稀とされている.我々は第3腰椎椎体から椎間板腔へ発生した骨軟骨腫の稀な1例を経験したので報告する.症例は37歳の女性で,1991年3月,腰痛を主訴に当科を受診した.神経学的異常は認められなかった.単純X線像では,第3腰椎椎体下縁から椎間板腔へ石灰化陰影が認められた.CTでは,L3/4椎間板中心部に境界明瞭な石灰化陰影がみられた.第3腰椎椎体下縁に基部を持つ腫瘍を一塊として摘出した.病理標本で,成熟した骨および軟骨帽があり,核の異型性は見られず,骨軟骨腫と考えられた.椎体の骨化過程で迷入した軟骨細胞から発生したと考えられた.
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