Japanese
English
臨床経験
鎖骨近位骨端線離開の1例
Epiphyseal Separation of the Medial End of the Clavicle : A Case Report
金村 在哲
1
,
佐藤 進
1
,
芝 昌彦
1
,
柴田 直樹
1
,
藤井 英夫
1
Aritetsu Kanemura
1
1姫路聖マリア病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Himeji St. Mary's Hospital
キーワード:
clavicle
,
鎖骨
,
epiphyseal separation
,
骨端線離開
,
diagnosis
,
診断
Keyword:
clavicle
,
鎖骨
,
epiphyseal separation
,
骨端線離開
,
diagnosis
,
診断
pp.1145-1148
発行日 1998年9月25日
Published Date 1998/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902536
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抄録:後方転位した鎖骨近位骨端線離開の1例を経験した.症例は13歳の女性でムカデ競争の練習中に受傷した.初診時,左鎖骨は後方へ落ち込んでいたが,触診にて胸骨側には骨端を触知した.CTでは左鎖骨近位端の明らかな後方転位が認められ,後方へ転位した鎖骨近位骨端線離開と診断した.同日,全麻下に徒手整復を試みたが不能であったため,観血的整復術を施行した.手術所見ではSalter-Harris I型の骨端線離開が確認され,観血的整復後Kirschner鋼線にて内固定を行った.術後4週で抜釘を行い,肩関節の可動域訓練を開始した.経過は良好で支障なく学生生活を送っている.鎖骨近位骨端線離開は比較的稀な外傷で,胸鎖関節脱臼との鑑別は困難である.鎖骨近位骨端線の閉鎖時期である25歳前後以下の年齢では骨端線離開の可能性を十分に考慮する必要がある.
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