Japanese
English
臨床経験
交通外傷後に発症したClostridium glycolicumによるガス壊疽の1例
A Case Report of Clostridial Gas Gangrene due to Clostridium Glycolicum Infection after the Traffic Injury
森 政樹
1
,
縄田 耕二
1
,
瀬谷 斎
1
,
鱸 俊朗
1
,
中村 喜一
1
,
上本 宗唯
1
,
野々上 忠彦
2
Masaki Mori
1
1鳥取県立中央病院整形外科
2鳥取県立中央病院麻酔科
1Department of Orthopedic Surgery, Tottori Prefectural Hospital
キーワード:
交通外傷
,
traffic injury
,
クロストリジウム性ガス壊疽
,
clostridial gasgangrene
,
クロストリジウム・グリコリクム
,
Clostridium glycolicum
Keyword:
交通外傷
,
traffic injury
,
クロストリジウム性ガス壊疽
,
clostridial gasgangrene
,
クロストリジウム・グリコリクム
,
Clostridium glycolicum
pp.851-853
発行日 1992年7月25日
Published Date 1992/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900902
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抄録:我々は,交通外傷による左下腿骨開放骨折後に発症したクロストリジウム性ガス壊疽の1例を経験したので報告する.
ガス壊疽とは,ガス発生を伴う感染症の総称であり,起因菌としては,嫌気性グラム陽性桿菌のクロストリジウム属がよく知られている.基礎疾患では外傷が多く,汚染創のために血流障害を生じた壊死組織に感染して発症し,進行が急で,速やかに適切な治療が行われなければ重篤で予後不良な疾患である.症例は69歳,男性で,交通外傷治療中に患部皮下のガス発生を伴って発症した.起因菌は珍しいClostridium glycolicumであった.患肢の壊死がひどかったため患肢を切断したが,高圧酸素療法,抗生物質多剤併用投与,高カロリー輸液等の治療により救命することができた.
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