巻頭言
第65回日本整形外科学会学術集会開催するに当たって
杉岡 洋一
1,2
1第65回日本整形外科学会学術集会
2九州大学医学部整形外科
pp.1-2
発行日 1992年1月25日
Published Date 1992/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900757
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第65回日本整形外科学会学術集会は,福岡市ホテルニューオータニ博多,電気ビル,九電体育館(医療機器展示)を会場に,平成4年4月16日(木)~19日(日)の正味3日半にわたり開催する.『臨床と基礎的研究の接点』『国際化』『整形外科学の社会へのアピール』をテーマにプログラムの編成を行う予定である.
従来春に開催されていた日本整形外科学会学術集会とは別に,主に基礎的研究を中心とした基礎学術集会が秋に分離して開催されるようになって本年ですでに6年を経過した.会員の多くは春の臨床を中心とした学術集会に出席し,第24回を迎えた骨軟部腫瘍学術集会と第6回を迎えた基礎学術集会は,主にその分野を専門とする人々に限られた学術集会となったように思われる.これは分離分散による極めて有効な効率の良い方法であると同時に,弊害も危惧される.特に臨床的な研究は,基礎的研究の裏付けが必要で,これは車の両輪のような関係にある.学術集会が春の総会のみに限られていた時は,臨床的演題と同時に基礎的な演題も取り上げられ,望むと望まざるとに拘らず,基礎的研究の進歩や話題にもふれることが出来た.しかし,多くの会員が出席する春の学会では基礎的研究はほとんど姿を消し,これが長年続くことは必ずしも望ましい結果を生むとは考えられない.
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