Japanese
English
論述
dysplasia epiphysealis capitis femorisについて―X線学的特徴を中心に
Radiological Study of Dysplasia Capitis Epiphysealis Femoris
杉 基嗣
1
,
開地 逸朗
1
,
国司 善彦
1
Mototsugu Sugi
1
1社会福祉法人鼓ヶ浦整肢学園・整形外科
1Department of Orthopedic Surgery Tsuzumigaura Crippled Children's Hospital
キーワード:
Meyer病
,
dysplasia capitis epiphysealis femoris
,
X線学的検討
,
radiological study
,
顆粒状構造
,
granular structure
,
凹凸不整像
,
dimples
,
白色陰影
,
condensation
Keyword:
Meyer病
,
dysplasia capitis epiphysealis femoris
,
X線学的検討
,
radiological study
,
顆粒状構造
,
granular structure
,
凹凸不整像
,
dimples
,
白色陰影
,
condensation
pp.1235-1243
発行日 1991年11月25日
Published Date 1991/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900460
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抄録:dysplasia epiphysealis capitis femoris(以下,DECF)とペルテス病との鑑別のため4歳以下で,大腿骨中枢骨端核の変形を有する32例を対象としてX線学的検討を行った.DECFと診断したのは18例24股で,ペルテス病は22例23股で,両疾患の合併は両側骨端核に両疾患が同時に見られたのが8例,同一骨端核にDECFが先行したのち,ペルテス病を発症したのは1例であった.DECFのX線学的特徴は,初期には顆粒状の核や骨端核基底部に広がる濃縮像であり,経過とともに核表面の凹凸不整像や窪みなどを経て半球状へと短期間に改善していた.一方,ペルテス病群では若年例でも年長例と同様な経過を辿っており,両名は異なった範疇の疾患と考えられた.DECFは予後良好な疾患であり,前述したX線所見により鑑別することが治療上重要と考えられた.DECF例では核出現の遅延が見られ,MRIによる検索でも核の未熟性が推測され,DECFの背景として骨成熟の遅れが関与しているのではないかと推測された.
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