Japanese
English
臨床経験
小児急性化膿性膝蓋骨骨髄炎の1例
A case of Acute Osteomyelitis of the Patella in a Child
佐藤 栄修
1,2
,
菅野 大己
1,2
,
木村 敏信
1,2
,
小林 昌幸
1,2
,
鈴木 克憲
1,2
,
菅原 修
1,2
,
大矢 卓
1,2
,
石川 淳一
1,2
Shigenobu Satoh
1,2
1釧路労災病院整形外科
2現:北海道大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Kushiro Rosai Hospital
キーワード:
膝蓋骨
,
patella
,
化膿性骨髄炎
,
osteomyelitis
Keyword:
膝蓋骨
,
patella
,
化膿性骨髄炎
,
osteomyelitis
pp.889-892
発行日 1991年7月25日
Published Date 1991/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900398
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抄録:小児に発生した極めて稀な,膝蓋骨の骨髄炎について報告する.症例は7歳,女子.特に誘因となる外傷もなく膝関節痛と発熱で発症,安静と抗生剤投与にても病状が進行し発症後18日目で観血的治療に移行した.前膝蓋滑液包の切除,膝蓋骨病変部の掻爬と洗浄により炎症が鎮静した.起炎菌は黄色ブドウ球菌であった.術後2年の経過観察では,X線上,膝蓋骨の変形を残すものの何ら愁訴なく正常な生活を送っている.膝蓋骨の骨髄炎が稀な理由として解剖学的血管分布の特異性があげられる.早期診断と早期抗生剤投与が肝要だが,病状が進行するとき時期を待たず手術的に掻爬,洗浄すべきと考える.
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