Japanese
English
臨床経験
後方へ転位した距骨滑車後内側部骨折の1例
Talar Dome Fracture of the Medial Posterior Ridge with Posterior Displacement: A Case Report
丸井 隆
1
,
井口 哲弘
1
,
西山 茂敏
1
,
野田 光昭
1
,
小林 勝
1
,
廣畑 和志
2
Takashi Marui
1
1公立宍粟郡民病院整形外科
2神戸大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Shisou-gunmin Hospital
キーワード:
距骨滑車
,
talar dome
,
骨折
,
fracture
,
後方転位
,
posterior displacement
Keyword:
距骨滑車
,
talar dome
,
骨折
,
fracture
,
後方転位
,
posterior displacement
pp.1201-1204
発行日 1990年10月25日
Published Date 1990/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900209
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抄録:症例は40歳の男性で,自動車を運転中前方より来た車と正面衝突し受傷した.右足関節内側には皮下出血と腫脹および疼痛を認め,単純X線,断層撮影,CTスキャン等にて右距骨滑車後内側部の骨折と診断できた.骨片は後方へ転位しており,一部荷重面が含まれていたため,受傷後4日目に観血的骨接合術を施行した.術後約8ヵ月経過したが,現在のところ良好な結果を得ている.本例は,その骨折部位の類似性より,距骨の離断性骨軟骨炎と同様の機序により発生したものと思われた.また,分類上適当な範時に入るものはなく,Sneppenのtype A(compression fracture)とtype C(saggital shearing fracture)の中間に位置するものと考えている.このような,文献上稀な骨折の1例を報告した.
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