Japanese
English
論述
外がえし強制による距骨滑車骨軟骨骨折
Osteochondral Fracture of the Talus Caused by Eversion Force
熊井 司
1
,
高倉 義典
1
,
北田 力
1
,
田中 康仁
1
,
高岡 孝典
1
,
玉井 進
1
Tsukasa Kumai
1
1奈良県立医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
骨軟骨骨折
,
osteochondral fracture
,
距骨
,
talus
,
距骨滑車
,
talar dome
,
外がえし損傷
,
eversion injury
Keyword:
骨軟骨骨折
,
osteochondral fracture
,
距骨
,
talus
,
距骨滑車
,
talar dome
,
外がえし損傷
,
eversion injury
pp.541-549
発行日 1993年5月25日
Published Date 1993/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901107
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抄録:距骨滑車の骨軟骨骨折は1959年Berndtらの屍体を用いた実験以来,一般に内がえし強制により発生すると考えられている.今回外がえし強制により発生したと考えられる5例を経験したので,その病態について検討を加えた.症例の内訳は男4例,女1例で発生部位はいずれも距骨滑車外側であり,初診時年齢は16~31歳(平均25.2歳)であった.全例に観血的治療を行い,母床の掻爬,drillingおよび骨軟骨片の整復固定術を行った.合併損傷として内果骨折,内側靱帯損傷や脛骨下端前縁骨折を伴っていることが多かった.腰椎麻酔下でのストレスX線撮影や術中の徒手操作により,滑車上外側縁と脛骨下端関節面の衝突が確認され,本症の受傷機転と考えられた.骨折線は矢状方向にみられ,骨軟骨片は下方に転位していることが多いため,その形状は本症に特徴的な崖崩れ状(landslide-shaped)を呈していた.
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