Japanese
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臨床経験
当院における脊椎手術術前患者の椎体骨折と骨粗鬆症治療の現状
A Cross-Sectional Study about Vertebral Fractures and Osteoporosis Treatment in the Pre-Spine-Surgery Patients
川崎 佐智子
1
,
釜谷 佳幸
1
,
重松 英樹
1
,
田中 誠人
1
,
増田 佳亮
1
,
山本 雄介
1
,
田中 康仁
1
Sachiko KAWASAKI
1
,
Yoshiyuki KAMATANI
1
,
Hideki SHIGEMATSU
1
,
Masato TANAKA
1
,
Keisuke MASUDA
1
,
Yusuke YAMAMOTO
1
,
Yasuhito TANAKA
1
1奈良県立医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
椎体骨折
,
vertebral fracture
,
骨粗鬆症
,
osteoporosis
,
脊椎手術
,
spine surgery
Keyword:
椎体骨折
,
vertebral fracture
,
骨粗鬆症
,
osteoporosis
,
脊椎手術
,
spine surgery
pp.729-733
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201423
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背景:形態骨折であれ,臨床骨折であれ,骨粗鬆症と診断した時点での治療介入が推奨されている.
対象と方法:当院で脊椎手術を受け,術前に全脊柱側面X線を撮影した65歳以上230名に対して後ろ向きに形態骨折の有無を調査した.
結果:47%に形態骨折を認め,高位は第11胸椎-第1腰椎(T11-L1)が約60%であった.全体の14%のみが骨粗鬆症治療をされていた.治療薬は,活性型ビタミンD3製剤(Vit.D3)のみ39%,ビスホスホネート(BP)のみ33%,選択的エストロゲン受容体モデュレータ(SERM)のみ6%,BP+Vit.D3が6%,副甲状腺ホルモン製剤(PTH)が15%であった.
まとめ:65歳以上の脊椎手術症例中47%と高率に形態骨折を認め,胸腰椎移行部の骨折が多かった.未治療の形態骨折症例が75%であり,今後は骨粗鬆症への早期の治療介入を進める.
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