Japanese
English
臨床経験
高齢者腰部脊柱管狭窄症患者の手術満足度に影響する術前心理的因子の検討
Preoperative Psychological Factors Affecting Surgical Satisfaction of Elderly Patients with Lumbar Spinal Stenosis
北川 智子
1
,
川上 守
1
,
石元 優々
1
,
長田 圭司
1
Tomoko KITAGAWA
1
,
Mamoru KAWAKAMI
1
,
Yuyu ISHIMOTO
1
,
Keiji NAGATA
1
1和歌山県立医科大学附属病院紀北分院脊椎ケアセンター
1Spine Care Center, Wakayama Medical University Kihoku Hospital
キーワード:
術前
,
preoperation
,
心理的要因
,
psychological factors
,
腰部脊柱管狭窄症
,
lumbar spinal stenosis
Keyword:
術前
,
preoperation
,
心理的要因
,
psychological factors
,
腰部脊柱管狭窄症
,
lumbar spinal stenosis
pp.569-574
発行日 2017年6月25日
Published Date 2017/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200841
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背景:これまでの研究で,腰部脊柱管狭窄症患者の満足度にはうつが影響することが報告されている.うつ以外の多彩な心理的因子も腰部脊柱管狭窄症患者の手術成績に影響する可能性があるが,どのような心理的因子が手術に対する患者満足度に影響するのかは,いまだ明らかでない.
対象と方法:高齢の腰部脊柱管狭窄症(以下,LSS)患者の手術満足度と,痛みに対する不安や破局的思考,身体症状に伴う不安および抑うつ,仮面うつ,整形外科患者に対する精神医学的問題の影響について検討した.65歳以上のLSS患者90名(男性46人,女性44人:平均年齢73歳)を対象に,各種心理評価を質問紙で実施した.
結果:重回帰分析の結果,「手術に対する満足度visual analogue scale(VAS)」はHospital anxiety and depression scale(HADS)の不安,健康関連QOL(SF-36)の身体機能で,「もう一度同じ手術を受けるかVAS」は痛みの破局的思考の拡大視で有意差がみられた.
まとめ:高齢LSS患者の手術満足度には,SF-36の身体機能とHADSの不安,痛みの破局的思考の拡大視が関連していた.
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